今年の春は紅茶飲料の新商品がいつもより多く発売されているようです。
たとえば、3月にはキリン「午後の紅茶」の定番商品3種がリニューアルされました。また4月には「午後の紅茶」とサントリー「クラフトボス」からフルーツティーが相次いで発売されました。他のメーカーやブランドからも、さまざまな新商品が出ています。
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今回はそんな新商品を含め、フルーツティー4種類を飲み比べたいと思います。なお、いつもながら「自分で茶葉から淹れた紅茶と味や香りが近いか?」を基準にしながらレビューしていきます。
- キリン 午後の紅茶 ザ・マイスターズフルーツティー
- サントリー クラフトボス フルーツティー
- コカ・コーラ 紅茶花伝 CRAFTEA 贅沢しぼりピーチティー
- サントリー リプトン アップルティー
- まとめ
キリン 午後の紅茶 ザ・マイスターズフルーツティー
トップバッターはいつものように「午後の紅茶」です。以前飲み比べたミルクティーと同じ「ザ・マイスターズ」というシリーズで、パッケージからもわかるように甘さ控えめであることをアピールしています。
実際このパッケージどおりに甘さは控えめなのですが、甘さだけでなく紅茶やフルーツの味もかなり控えめで、まるでフルーツジュースを水で薄めたような不毛な味です。香りのほうはフルーツの特徴が強めで、僕にはレモンとマスカットの香りが際立っているように感じられますが、やはり紅茶らしさはほとんどありません。たった10%とはいえ、せっかくダージリンを使っているのがもったいないように思います。
サントリー クラフトボス フルーツティー
次は同じく新商品の「クラフトボス」のフルーツティーです。パッケージを見比べるとわかりますが、「午後の紅茶」とは使われているフルーツの種類が微妙に違っています。具体的には、りんごと桃が共通で、レモン・マスカット・いちごが「午後の紅茶」のみ、オレンジ・マンゴー・パイナップルが「クラフトボス」のみとなっています*1。
この違いのせいなのか、「クラフトボス」は香りに南国感があります。とはいえ、紅茶の香りがほとんどしないのは「午後の紅茶」と同様です。味については、かすかに紅茶の渋みが後味に残るものの、言われなければ気づかないレベルだと思います。ただ、「午後の紅茶」よりきちんとフルーツの味がする*2ので、まだ「フルーツティー」と名乗っても許されるレベルでしょう。
コカ・コーラ 紅茶花伝 CRAFTEA 贅沢しぼりピーチティー
続いては以前飲み比べたオレンジティーと同じ「紅茶花伝」の「CRAFTEA」から出ているピーチティーです。
香りは桃の印象が強いものの、いざ飲んでみるとそこまで桃の味が自己主張しているわけではありません。紅茶の味や香りはあまり強くありませんが、オレンジティーのときと同じく後味にタンニンの渋みが残ります。なお、蜂蜜を使っているためなのか、他の商品と比べて甘さがまろやかに感じられました。
サントリー リプトン アップルティー
最後はリプトンのアップルティーです。他の3つとは異なり、これはいつ発売になったのかもわからないほど長く売られていますね。2014年にリニューアルのプレスリリースが出ているので、少なくとも7年は販売されていることになるでしょうか。
肝心の味や香りはほとんどただのリンゴジュースです。リンゴの皮のようなほろ苦さがあり、これが紅茶によるものと思われますが、そもそもリンゴ自体にタンニンが含まれているので、わざわざ紅茶を使う必要性はあるのか?と思ってしまいます。アップルティーのはずなのに、こんな感想を抱いてしまうのもどうかと思いますが……。
まとめ
というわけで、フルーツティー4種類を飲み比べましたが、結局どれも「紅茶らしさ」の面では残念な結果に終わりました。それでも強いて挙げるなら、「紅茶花伝」がいちばん紅茶らしい味がしたように思います。
とはいえ、やはり自分でニルギリなどの茶葉を使ってフルーツティーやティーサングリアを作ったほうが、紅茶の味を断然楽しめます。「美味しいフルーツティー」が飲みたいという方には、市販の紅茶飲料を買うだけでなく、ぜひフルーツティーを手作りして楽しむことをおすすめします。