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イングリッシュブレックファストを飲み比べてみた(6)

イングリッシュブレックファストの飲み比べも、早いもので今回で6回目です。今回はスリランカと日本の紅茶ブランドのイングリッシュブレックファスト(またはそれに類するブレンドティー)を2種類ずつ飲み比べます。なお、いつものことですが、記事中では「イングリッシュブレックファスト」を「EB」と略すことにします。また、どの茶葉も2g使用し、120mlの熱湯で3分抽出しています。

イングリッシュブレックファスト

 

ディルマ

ディルマのグルメバラエティパック

まずはスリランカのディルマ(Dilmah)というブランドです。今回は「グルメ・バラエティパック」という4種入りの商品を使用しました。ティーバッグのパッケージの説明文*1によると、茶葉はディンブラ産だそうです。

ディルマの水色

水色(すいしょく)はかなり濃く暗い色をしています。今回飲み比べた4種の中では最も暗い色です。風味はいかにもディンブラらしい草原のような印象があります。味については、渋み・コク・甘み・苦みのバランスがよく、やはり典型的なディンブラといったところです。ミルクを加えると、マイルドな味わいで飲みやすいミルクティーになりますが、僕にはややあっさりしすぎているように感じられました。

 

ジャフティー

ジャフティー

次は同じくスリランカのジャフティーというブランドです。パッケージ左上のロゴの下に小さく「since 1944」とあるので、わりと歴史の長いブランドのようですね。

ジャフティー水色

水色はディルマほどではありませんが、やや暗めの褐色になりました。香りは熟した果実のようで、ディルマに比べると少しだけクセがあります。味も渋みがやや強めですが、やはりディンブラの特徴の範疇には収まっており、飲みやすい仕上がりです。また、ミルクを加えるとコクが際立つので、ディルマよりミルクティー向きではないかと思います。

 

えいこく屋 朝食の紅茶

えいこく屋

次は日本のブランドのEBを飲んでみましょう。まずは名古屋のえいこく屋です。公式サイトによると、「朝食の紅茶」という名前のとおり、濃いめのミルクティーにして朝に飲むのがおすすめだそうです。

えいこく屋水色

水色は今回の4つの中ではいちばん明るくなりましたが、それでも濃いめの褐色をしています。香りはまず薪のようなウッディーさがあり、その後に花のような華やかさが現れます。味については、ストレートでは甘みやコクがしっかり感じられる一方、ミルクを足すとあまりコクが残らず、なぜか酸味が立ってきます。個人的にはストレートのほうが美味しい気がします。

 

ルピシア グッドモーニング

ルピシア グッドモーニング

最後はお馴染みのルピシアです。ルピシアのモーニングティーは「イングリッシュブレンド」と「ユニオンジャック」に続いてこれで3つ目です。

ルピシア グッドモーニング水色

水色はジャフティーと同じくらいの暗さで、香りには土っぽさがあります。味は意外と渋みが控えめで、甘みとコクが強く感じられます。ミルクティーにすると甘みがさらに強くなり、ミルクチョコレートを食べているような気分になります。これはストレートでもミルクティーでも美味しく飲めるブレンドだと思います。

 

というわけで、スリランカと日本のEB4種を飲んでみました。4つともそれぞれの個性がありつつ、どれも飲みやすく仕上がっていました。「イングリッシュ」と名のつくブレンドのわりに、英国以外の商品のほうが飲みやすいのはなぜなのか……。

気になるものがあれば、ぜひ飲んで感想を聞かせてくださいね。

*1:英語で「Hand-picked and artisanally made in the Dimbula region of Sri Lanka which is renowned for strong and full-bodied tea.」と書かれています。訳すとしたら、「コクの強さに定評のあるスリランカのディンブラ地区で手摘みした茶葉を熟練の技術で加工しました」といったところでしょうか。