(最終更新:2023年6月17日)
夏が近づくと飲みたくなるのがアイスティー。普段ホットで飲んでいるお茶をアイスティーにするのもよし、アイスティー向けの茶葉を用意するのもよしと、いろいろな楽しみ方があります。
さて、アイスティーの淹れ方というと、大きく分けて2つの方法があります。ひとつは熱湯で通常の2倍の濃さの紅茶を淹れた後、氷をぎっしり詰めたグラスに注ぐ急冷式(オン・ザ・ロック)、もうひとつは容器に茶葉と水を入れ、一定の時間(たとえば一晩)置いておく水出し式(コールドブリュー)です。
どちらの方法でも美味しいアイスティーを作れますが、それぞれデメリットもあります。たとえば、急冷式では紅茶を冷やすための氷が大量に必要になります。1人分や2人分ならまだしも、一度にたくさんのアイスティーを作ろうとすると、それだけ大量の氷が必要になりますよね。
一方、水出し式の場合は抽出までに時間がかかるので、飲みたいと思ったときにすぐ飲むことができません。加えて、熱湯で抽出する場合と比べて衛生面での不安もあります*1。
しかし、「氷がたくさんあるわけではないけど、なるべく早くアイスティーが飲みたい」というときでも手軽にアイスティーを作れる方法があります。それが濃縮還元式、または水差し式です。その名のとおり、熱湯で濃く抽出した紅茶を水で薄めるという方法になります。
この濃縮還元式の淹れ方については、横浜にある紅茶専門店ラ・テイエールのブログで次のように紹介されています。なお、茶葉やお湯の分量はアイスティー1リットル分に相当します。
- 耐熱のガラスポットに茶葉10g~12g入れます(お茶パックに詰めると便利)。
- 茶葉がひたるくらい(200cc)熱湯を注ぎ、1分半~2分抽出します。お水を足していきます。
- フルリーフの茶葉は30分程度、BOP等細かめの茶葉は、15分程度で茶葉を取り除きます。
- 冷蔵庫で保管し、なるべく早めにお飲みください。
なお、手順3の「フルリーフ」は大きめの茶葉、「BOP」は細かめの茶葉のことです。詳しくは紅茶の等級について説明した以下の記事をご覧ください。
teaisbalmforthesoul.hatenablog.com
簡単そうですよね? というわけで、自分でも実際にこの方法でアイスティーを作ってみました。細かいポイントを補足しながら、写真付きで手順を見ていきましょう。
(1)耐熱ガラスのポットに茶葉を入れる
今回はルピシアのハンディークーラーのハーフサイズを使いました。
茶葉をお茶パックに入れておくのは、後で茶葉を捨てやすくするため。ティーバッグの場合はそのままポットに入れてしまえば問題ありません。
(2)茶葉が浸るくらいまで熱湯を注ぐ
だいたい目分量で「浸ってるかな?」と思うくらいに入れればOKです。ルピシアのハンディークーラーのように目盛りが付いているとわかりやすくて便利ですよ。
(3)水を足す
僕は冷蔵庫で冷やしているミネラルウォーターを入れています。常温の水でもOKです。水道水を使う場合、カルキが気になるときは一度沸騰させて、湯冷ましにしてから入れるとよいと思います。
(4)茶葉の大きさに応じて、15~30分置いておく
水を入れたら冷蔵庫にしばらく置いておきます。茶葉の種類や大きさによって時間を変えるとベストですが、判断しにくいときはとりあえず20分で淹れてみて、味の好みに応じて時間を調節すればよいでしょう。多少時間が過ぎてしまっても、すぐに濃くなることはないので心配はいりません。
ちなみに僕は、BOPの茶葉でも30分近く置いてしまっています……(笑)。
(5)茶葉を取り除いて完成!
綺麗な水色(すいしょく)のアイスティーが作れました。お湯を沸かす時点から30~40分ほどで完成してしまいます。その間に朝食の支度をしたり、掃除や洗濯などの家事を済ませたりすれば、ひと息つく頃には美味しいアイスティーが出来上がっているというわけです。
ちなみに今回はルピシアの「白桃」という紅茶を使いました。普通の急冷式よりまろやかで、水出しよりも香りが立っており、ちょうどよい塩梅でした。
急冷式や水出しはもちろん、今回紹介した水差し式の淹れ方でもアイスティーを楽しみながら、暑い夏を乗り切っていきましょう!