【2021年8月11日追記】
緊急事態宣言の影響で、講座を安定的に開催できなくなったことにより、2021年9月末をもって閉店することになったそうです。事業自体が終了するとのことで、今後再開される可能性もないと思われます。今後も通いたいと思っていたので、残念でなりません。この記事は記録用として残しておきます。
紅茶について勉強するブログと言いながら、最近の記事は飲み比べばかりでしたね……。だからというわけではないにしても、そろそろ紅茶について、きちんと勉強しておきたいなと思ったのもまた事実。
そこで先日、銀座にあるサー・トーマス・リプトン ティーハウスギンザで紅茶の講座を受講してきました。実は元々は今年の春頃に受講を予定していたのですが、新型コロナウイルスの影響で延期が続いてしまい、秋になってようやく受講することができました。今回はその講座の様子をレポートしていきたいと思います。
教室の場所と雰囲気
リプトンのティーハウスギンザは、銀座の中心から少し外れた一丁目にあります。銀座駅や有楽町駅からもさほど離れてはいませんが、最寄りは有楽町線の銀座一丁目駅です。高級食パンで有名なセントル・ザ・ベーカリーの近くにあります。
ビルの1階にル・ノーブル(Le Noble)という洋食器のお店があるので、それを目印に探すとわかりやすいかもしれません。
教室では、新型コロナウイルスの対策として、座席がひとりずつ完全に分かれています。また、講師と受講生の間にはアクリル板が立てられ、講師は常にマスクとフェイスシールドを着けています。感染防止対策も万全です。
レッスンの内容
講座にはいくつか種類がありますが、今回受講したのは「ベーシッククラス」という初心者向けの講座です。「今さら初心者向け?」と思われるかもしれませんが、資格を取得できる「サーティフィケートクラス」という上級講座を受講するには、ベーシッククラスの修了が必須なので、今回は様子見も兼ねてベーシッククラスから受講することにしました。
ティーハウスギンザのサイトにも掲載されているとおり、ベーシッククラスでは以下の4つのレッスンを受講することができます。
タイトルからある程度想像できるかと思いますが、1.は座学のみなのに対し、2.~4.は実習が含まれます。初心者向けとはいえ、なかなか実践的です。
なお、前半の2レッスンと後半の2レッスンはそれぞれ別の日に受講することになります。通常は一日ですべてのレッスンをまとめて受講するクラスもあるそうですが、現在は新型コロナウイルスの影響なのか、一日に2レッスンずつのクラスのみ開講されています。
では、ここからは各レッスンの内容をご紹介しましょう。
英国紅茶の歴史と文化
タイトルのとおり、英国における紅茶文化の発展の歴史を概観するレッスンです。中国からヨーロッパにお茶が持ち込まれたのが16~17世紀なので、それ以降の歴史を扱うことになります。
基本的にはテキストに沿って進みつつ、講師からの補足が随時入ります。紅茶に詳しい人なら聞き覚えのある内容ばかりではありますが、絵や写真をスライドで見ることができるので、視覚的に理解を深められるのがポイントです。
なお、先ほど触れたように、このレッスンは座学になりますが、最初に紅茶とお茶菓子が提供され、紅茶を飲みながら講義を受けられるようになっています。いつも同じなのかはわかりませんが、今回の紅茶はダージリンエキストラという茶葉で、お菓子はアンリ・シャルパンティエの大納言のフィナンシェでした。
紅茶のいれ方の基本
2コマ目は、紅茶の成分と効能について簡単な説明があった後、自分で実際に紅茶を淹れる練習をします。1人ひとりに茶器と茶葉が配られ、ホットティーを自分で淹れるほか、アイスティーやアレンジティーの作り方の実演を見ることになります。
これも紅茶好きの人であればわかりきった内容ではありますが、オーソドックスな淹れ方を再確認する機会になります。他の受講生は初心者の方が多かったようで、きちんとした方法で淹れた紅茶を飲んで、その美味しさに感動されている様子でした。
なお、ここで使った茶葉はセイロンファインというそうです。要はスタンダードなスリランカのブレンドということですね。
世界のいろいろな紅茶とテイスティング
日を改めて、3コマ目は主要な産地の飲み比べをします。今回僕がいちばん楽しみにしていたレッスンです。
飲み比べの前に、チャノキの主な品種(中国種とアッサム種)や紅茶の製造プロセス、茶葉の等級についての講義が入ります。この講義では、1コマ目と同じように紅茶とお茶菓子が出されました。ちなみに今回の茶葉はイングリッシュブレックファスト、お菓子は銀座ウエストのサブレストでした。
講義の後は、産地別の茶葉の実物を見た後、いよいよ飲み比べに入ります。今回飲み比べたのは、
の5種類でした。
ティーパーティーの開き方とテーブルセッティング
最後のレッスンは、アフタヌーンティーに使う茶器や食器などの選び方のポイントや、ティーパーティーにまつわる英国の文化や慣習についての講義を最初に聴きます。お茶会に使う道具一式が教室の前方にセッティングされ、実物を見ながら説明を聴くので、ポイントが飲み込みやすくなっています。個人的に、今回いちばん興味深かったのはこのレッスンでした。
講義の後は、実際にちょっとしたアフタヌーンティーのメニューが提供されます。スコーンは京都にあるリプトンのティーサロン*1から取り寄せたものだそうです。
講座の受講後
アフタヌーンティーのレッスンが終わると、全4回のレッスンを修了したということで、受講生1人ひとりに修了証(額縁付き!)が授与されます。たった4回のレッスンとはいえ、修了証をいただけると達成感があって嬉しいですね。また、お土産にサー・トーマス・リプトンのアールグレイの茶葉もいただきました。僕はアールグレイが苦手なので素直に喜べませんでしたが……。
感想
繰り返しになりますが、あくまで初心者向けの講座なので、紅茶に詳しい人にとってはわかりきった内容ばかりかもしれません。一方、「紅茶に興味が湧いて勉強したくなった」「仕事で紅茶の知識が必要になったけど、何から始めればよいのかわからない」というような人には、基礎的な知識を手軽に習得できるのでオススメです。
僕としても、自分でそれなりに知識を身に着けてきたとはいえ、まだまだ知らないこともあったので勉強になりました。今後も時間が合えば、上級のサーティフィケートクラスを受講していきたいと思います。そして、その中で皆さんにお伝えしたい情報があれば、このブログで随時取り上げていきます。